JAXUARY(ジャグジュアリー)とは何か?——日本発・本物のラグジュアリーを再定義する
「なぜ日本には、世界に通用するラグジュアリーブランドが少ないのか?」
高級車、ホテル、旅行、アートまで含めた世界のラグジュアリー総市場は、数百兆円規模に達しています。しかし、その多くは欧米ブランドによって占められており、日本では「ラグジュアリー」という言葉自体が「贅沢」「派手」といったネガティブなイメージで捉えられがちです。
こうした現状を破り、日本ならではの生き方や美意識に基づいた新たなラグジュアリー概念を提示するのが「JAXUARY(Japan Authentic Luxury)」です。
1. 欧米の「ラグジュアリー」と日本の「違和感」
欧米ではラグジュアリーに関する学術研究が進み、専門の教育機関を出た人材が巨大コングロマリットを牽引しています。欧米のラグジュアリー理論(カプフェレ教授など)では、次のような定義がなされます。
- プレミアム(機能性の追求): 完璧さや高い機能性を追及するもの。欧米から見ると、レクサスやセイコーは「完璧なプレミアム」の象徴とされる。
- ラグジュアリー(夢や生き方の提示): 他者と比較するものではなく、あえて不完全さ(職人の傷や個性)を残し、独自の物語や夢を与えるもの。
しかし、「完璧さや機能性を極限まで高めること」を当たり前としてきた日本人にとって、この欧米基準にはどこか違和感が残ります。この「違和感」の中にこそ、日本独自のラグジュアリーのヒントが隠されているのではないか——それがJAXUARYの出発点です。
2. JAXUARYの本質:モノではなく「関係性」と「生き方」
JAXUARYでは、ラグジュアリーを「単なる高額なモノ」ではなく、「これからの日本の美しい生き方(ライフスタイル)」と定義します。
制度やモノから生まれるのではない。「関係性」から生まれる
ラグジュアリーという価値は、作り手が「これが本物だ」と押し付けるものではなく、「人と対象物(製品・サービス)との関係性」の中で受け手が感じるものです。
作り手が心から良いと信じるものを偽りなく追求し、モノやサービスを通じて自らの信念・歴史・神話を具現化する。それが人々の心に届いたとき、はじめて真の価値が生まれます。
「引き算の美学」と「今の日本」
日本のラグジュアリーというと、伝統的な和文化ばかりが注目されがちです。しかし、JAXUARYが目指すのは「引き算の美学」「侘び寂び」「儚さの美」といった日本固有の感性をベースにしながら、「いまを生きる日本でこそ生まれる価値」を表現することです。
3. システム思考で捉える「伝統と革新」
時代の変化に合わせて価値を届けるには、事業や文化を「システム(複数要素の相互関係)」として捉え、全体を俯瞰・体系化することが不可欠です。
特に重要なのが、外部環境の変化に対して「守るべき核心(変えない部分)」と「革新すべき構造(変える部分)」を明確に識別することです。
- Musashi Japan(和包丁):
現地の文化に合わせて魅力を伝える多言語対応を実施。さらに製造工程を分解し、「職人の手作業が価値を生むコアプロセス」を守りつつ、それ以外の工程を自動化して生産性と品質を両立。 - HOSOO(西陣織):
西陣織の本質や技術(守るべき部分)は変えず、現代の空間やグローバル市場における「使われ方(変えるべき部分)」を再定義して新たな市場を開拓。
4. JAXUARYの展望:誰もが学び、考える場へ
「良いものを安く売る」というデフレ型ビジネスから脱却し、日本の製品やサービスが持つ本質の価値を正しく世界へ届けていく。そのためにJAXUARYでは以下の取り組みを進めています。
- 「人がラグジュアリーを感じる10の視点」の体系化
感性的な価値を構造化し、あらゆる産業へ横展開・実践支援を行う。 - 「JAXUARY大学(仮)」の立ち上げ
「ラグジュアリーとは何を意味するのか」の共通言語をつくり、変えるべきところ・守るべきところを共に考え、実践するコミュニティを創出する。
日本の美徳やクラフトマンシップを次世代へ引き継ぎ、世界に響く「Japan Authentic Luxury」を共に創り出していく試みが、今始まっています。